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次世代の買い物とは?

コロナで公休が強いられている中、うちの会社も変化しなくては生き残れないだろーなー。とふと思っていたときに書店で目に止まった本。
 
「2025年人は買い物しなくなる。」
 
ちょうど思っていたことと、キャッチコピーに惹かれて購入して読んでみました。
 

 

 
 ↓↓下記ネタバレ注意=================================
 
 

デジタルシェルフの時代

 
「デジタルシェルフとは」
世の中の電子化が進む中で、日常の身の回りにある、ありとあらゆるものがシェルフ(商品棚)になること。
 
結果、消費者の自覚あるなしに関わらず、日常のあらゆるシーンに買い物が組み込まれていく
 
 
例としては、SNSでフォローしている人が持っているものと同じものを注文するとか。
 
 
 
ずばり、キーワードは
 
 
 
"購入体験"
 
 
 
商品が溢れている時代において、商品が優れていること以上に大切なのは購入体験。 
商品探しをまずはネットで行い、実際の購入は実店舗でする消費者行動(ウェブルーミング)が最近でも当たり前になってきている。
 
 
 
(消費者)いくつも店を歩き回りながら商品を探すのは疲れるし、時間ももったいないけど、ネット上の写真だけで決めるのも不安だ。
インフルエンサーSNSや友人からの口コミ、自分の情報源が起点となり、モノを買うようになる。
 
そんな時に実店舗としてはショールーム型店舗」しか無くなる。
 
まず、商品を選ぶのが面倒な人たちが急増。
→そんな人たちは、AIを信じ始めた。
 
 
 
今の若者はググるのを辞めてアプリから購入する機会が増えた。
そんな若い世代が重要視していることは安全性の担保、と必要最低限の情報。
 
 
これからの企業は、スモールマス戦略に乗り換え、小さい企業を多くつくる
「小ロット型ビジネス」がいいだろう。
 
今の社会的に求められるものとしては、
 
・時間ソリューション
 
このような消費者の時間をつくること。
 
 

次世代の求められるモノは?

 
それは、下記のようなサービスです。
 
・消費者のウェブサイトの行動履歴や食事のパターン傾向などを読み取り、好みの献立、
 メニューを自動で推薦するようなサービス
・冷蔵庫から足りなくなった食材を検知して、実際にお店まで導くサービス
 
 
便利な時代になればなるほど、日々取得する情報量が爆発的に増えて、便利なアプリが増えれば増えるほど、私たちが新たに確保した可処分時間は、スマホに奪われる。
 →可処分時間を増やすことで時短の商品が売れていく。
 
例えば、
①ネットで注文したものを、店舗で受け取れる。
②ネットで注文したものを並ばずに受け取れる。
 
その為に必要不可欠なものは、
・ネットで商品を売る時の写真やパッケージの拘り
 
実際に彼ら彼女らは、自分がいいものしか紹介しないから。消費者も信頼感を得る為、従来のマスメディアより数万人フォロワーのいるインフルエンサーに頼んだ方が効果が高かったりする。
 
 
では、求められるサービスを生み出す為には?
→テレビを見ている受け身の時間。運転しているドライブの時間を何か提供できないか?など、消費者が無意識に暇にしている時間を考える。
 
 
 
 
 

無意識の買い物

 
①データドリブンにより、AIを活用して自分に必要なものが自然に届くようになる
②他人の意見によって商品を購入するようになる
 
データをもとにさまざまな判断や実行がされることを一般的に『データドリブン経営』『データドリブン社会』という。
 
例えば、
テレビを見ているときに出演者が着ている服が気に入れば、その場で購入できる。
旅モノの番組なら、その場で宿の予約ができる。
外出先でもカフェで流れている"曲名は分かるけど気になる曲"をその場でスマホにダウンロードしたり、そこに置いてあるのと同じで食器や雑貨を注文したりできる。
 
Amazon「こちらもオススメです。」のようなAI広告も効果がある。
 
 
実際の買い物の変化は無意識の領域まで進んでいく。
パーソナル情報を入手して、購買データから購買に繋げる。
 
「検索」→自分で気づくマーケット
「口コミ」→自分では気づかないマーケット
 
 

質よりも共感できるストーリー

 
その共感できるストーリーとは、
 
・その商品が生まれるまでのストーリー
・生まれてから売れていくまでのストーリー
・そしてそれを使って喜ぶ人たちのストーリー
 
デジタルシェルフの時代は、買い物は自分で探して選ぶではなくなり、AIが勝手に探してきてくれる、あるいは人から勧められたものだけ欲しくなる。
あとは、それを決済するかどうか、その時間だけの問題である。
 
デジタルシェルフ化が進むと、買い物の時間は限りなくゼロに近づく。
 
部屋中に様々なセンサーが張り巡らされ、人間の体にもウェアラブル端末で何かしらのセンサーが文字通り"身についた"状態。
 
センサーは環境や人間の様々な変化を感知し、それを分析したAIが今ユーザーに必要なものを自動的に注文して取り寄せるようになる。
ボタン一つで注文が完了してしまう。そうなると、買い物をしているという感覚はなくなるだろう。
 
こうして買い物時間が0秒になると、世の中からさまざまなものが消えることになる。
 
リアル店舗のレジや店員はAmazon Goのような無人店舗が普及する段階で消え、その次の段階として、在庫や包装という不要なものと判断され消える。価格が最適化されるので、値引きもなくなる。
 
今流行りのオムニチャネルも無くなるだろう。
オムニチャネルとは、リアル店舗ECサイトスマートフォンアプリなど、お客さんとの接点を増やして売上を伸ばしていく方法だが、接点をたくさん持つことの意味は薄くなる。
 
なぜなら?
 
消費者は、商品、場所、価格、口コミなどすべての情報と繋がり、買い物のために何かを記憶したり、思考したり、判断したりする必要もなくなっていくからだ。
 
 
消費者にとっては、"なにも考えていなくても、今、必要なものがピンポイントで届く"ということのほうが重要。
 
 

バーチャルコンシェルジェ

 
5G、6Gの時代ともなれば、リアルとバーチャルの境もなくなる。
今はまだ"感触"を伝えることはできないが、感触を伝送する技術が実用化されれば、おじいちゃん、おばあちゃんが遠くに住んでいる孫をだっこしてあげることだってできそうだ。
 
"VRでしか触ったことのない孫に会えてうれしい"に。
人に直接会う機会は減るがその分、会うことの価値そのものは高まる。
 
そして塾や学校、職場もVRになることで、
VRでしかあったことのない友達、先生、同僚がいてもおかしくない。
 
これからの最適なサービス↓↓
 
・風呂に入る時間になれば、勝手に湯船にお湯をためてくれる
・眠くなったら照明の明るさを落としてくれる
・朝、目覚めの時間に合わせてカーテンを開けてくれる
・お腹がすいたら、料理が自動的に届く
・週末のデートに合わせて相応しい洋服が届く
 
起きてから寝るまで、そして寝ている時間も、その人に最適なサービスが提供されつづけることになる。
考えられるだけでもこれだけのコトがAIによって変われば人々の暮らしはもっと快適になる。
 
バーチャルなコンシェルジュが帯同する時代が主流となってきます。 
 

サブスクでモノを持たなくなる時代

 
オランダの例:
オランダの振興自転車メーカー「VanMoof(バンムーフ)」は、ハイクオリティの電動アシストのシティバイクを販売しているが、その価格は日本の一般的な電動アシストのシティバイクを販売しているが、その価格は日本一の一般的な電動アシスト自転車の3倍から4倍もする。
簡単には届かない代物だが、バンムーフを使用すれば月額3,000円で使い放題。なおかつ、無料で修理を受けられる。
 
ここの更にいいのは、あらゆる場所で受け取れる為、海外旅行や出張先でも自分の自転車が世界中にあるという状態になる。
 
中国の例:
中国ではピアノのサブスクサービスはピアノの先生がついている。
子供が鍵盤をどう叩いたかをアプリで記録し、実際の先生が見てアドバイスをしてくれるサービスもあれば、AIが指導してくれるものもある。
こうなると、ピアノを保有する必要なないし、レッスンの時間を先生に合わせる必要もない。VRと組み合わせたサービスも始まる。
 
 
こうなってくると、
もはや家そのものもサブスクになるかもしれない。
 
AIが勝手に必要なものを調達してくれるので、探す必要がなくなる。
そのかわり、ツイッターのようなSNSは検索しなくても自分の知りたい情報が現れてくる。いわゆる、マスメディアはなくなり、メディアは個人に最適化された情報を届けるようになる。
 
 
 
 
SFとか言っている時代がまさにここまできていて、なんかワクワクしてきますね!
 
以上。
 

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