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天才を殺す凡人をサクッと解説

面白そうな題名の本って惹かれますよね。

 

凡人が天才を殺すことがある理由を分析し解明した本です。

ストーリー展開なので面白く一気に読んじゃいました。

あまりにも考え方とか視点が面白すぎたので社会不適合者の意見も踏まえて解説しちゃいます。

 

下記ネタバレ注意↓↓================================

 

 

 

 

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人間には3種類のタイプが存在する

 

まず人間には天才、秀才、凡人の3種類のタイプが存在するという話。

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皆当然、天才になりたいって思うよね。私もそう。

天才は弱点をさらけ出せてだからこそ愛される。


人間が一番コントロールしたがるけど、一番の悩みの元になるものは

「自分の才能=ないものねだり」


人が一番思い悩む根本は、自分の才能をコントロールしようとした時らしい。

 

 

 

同時に人の才能も3種類ある。

---------------------------------------
1.独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人
天才=創造性


2.論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
秀才=再現性


3.感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人
凡人=共感性

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凡人が天才を殺す理由

 

凡人が天才を殺す理由
コミュニケーションの断絶による。


組織には天才が率いる時代がある。だけど、その時代が終われば次は秀才が率いる時代が来る。

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そのとき、組織は凡人が天才を管理する時代に突入する。そうして天才が死んで、イノベーションを起こせなくなる。

しかし、天才は秀才に対して興味がないが、一方で凡人に対しては意外にも理解してほしいと思ってる。

 

その理由として、、
幼少期から天才は凡人によって虐げられ、虐められてきたケースが多いため理解されたいという気持ちが根強く存在している。


反対に凡人⇒天才への気持ちは、冷たいもの。。

凡人は、成果を出す前の天才を理解できないから排除する傾向にある。

何故なら、コミュニティの和を乱す異物に見えるから。


コミュニケーションの断絶こそが天才を殺す要因なのです。

 

天才と凡人が合わない訳


コミュニケーションの断絶は軸と評価の二つで起こる。


軸 :   その人が価値を判断する上で前提となるもの。(絶対的)
評価 :  軸に基づいてgoodやbadを評価すること。(相対的)


評価は変わることがあるが軸は変わることはない。
天才と秀才はこの軸が根本的に違う↓↓


天才 : 世界を良くするという意味で、創造的
凡人 : その人や考えに共感できるか


だから永遠に話が合わない
だから、戦争もなくならないんだよ。


人間の数は、凡人▶︎天才


だから、その気になれば、天才を殺すことは極めて簡単。


職場にもあまりにも才能豊か過ぎて、逆に叩かれて潰されてしまう人いるよね。実はこういう人が天才だったりするのに、、、


凡人には、天才を殺すことができるナイフを持っている。それは多数決という人々の意見。


天才が持っている創造性って既存のKPIでは測れないから評価もされにくい。

※KPIとは目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標

 

その点、表現性、具現性に長けている秀才は自分の才能を数値化可能だから強いよね。

 

例えば、アート(天才の分野)とサイエンス(秀才の分野)は全くの別土俵で戦わせないとKPI的にサイエンスが勝ってしまう。

 

アートとサイエンスには説明能力の差がある。⇒創造性は直接は計り知れない。
だから、アートとサイエンスは説明能力に差があるために直接ディベートさせてはいけない。


再現性は勉強してきた秀才が得意分野。
共感は凡人の得意分野。


例えば、じゃんけんはルールで決められている。⇒これが共感性の凄さ。凡人はルールに馴染むのが早い。


しかし天才や秀才はじゃんけんにロジックがないから気にくわない。←ここが凡人との違い

 

要するに表現性に欠ける天才は生きづらい世の中なんですよ。。


凡人の実に恐ろしい共感性が入るともう天才は完敗だよね。
天才は成果を出したら讃えるが失敗すると手のひらを返すような態度を示す凡人。


でも天才を救う方法はない。


そこで、創造性を図るKPIは凡人の反発量だという理論に達した。



 


自分がアタマが良いと勘違いをしている人ほど、皆がいいと思っているものにケチをつけたがる。
しかし、これは秀才には理解できない。
何故なら、多くの人がいいと言って売れている事実があり、価値が証明できているから。


皆が良いと言うものは大抵良くて、悪いというものも大抵悪い。

ただ意見が割れるところはビッグサクセスなり、突破口というものが存在する。ここには大きな成功が秘められている。


人が人を判断する際、見える範囲だけでその人を評価する。
フォーカスを当てる場所により例えば映画の見方も変わる。


だからどの部分を切り取り、見せるか。
秀才はそれが得意だから、凡人に共感されて支持される。

 

 

会社組織が崩壊しない為の重要人物

 

会社でいう経営はアートとサイエンスとクラフトの組み合わせ。

そして、組織が崩壊しない為には3人のアンバサダーが必要

 

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エリートスーパーマン
天才と秀才の橋渡し。創造性と再現性がある。クリエイティブでロジックにも強い。一代で大企業を作り上げるような社長。彼らは何よりビジネスが大好きで、常に研究者で挑戦者。一方で部下は彼らのスピードや思考についていけない。外から見ると凄いが部下につくと大変。


最強の実行者
秀才と凡人の橋渡し。再現性と共感性を武器に持つ。ロジックも強く、人の気持ちも分かる。学生時代から常に組織の中心にいて、就職活動も器用にこなし、行きたい会社に行く。現場をつなぐプロジェクトマネージャー。ただし新しいことをやらせると既存のサービスの焼き直しになり、革新的なものは生まれない。


病める天才
天才と凡人の橋渡し。創造性と共感性を武器に持つ。クリエイティブなだけでなく、それが世の中の人々の心をどう動かすか、インサイト(潜在的な欲求)に届くかまで直感的に分かる。自分らしさを表現しつつも、マーケットインの考え方めでき、プロダクトや事業などの責任者に就任すると圧倒的なスピードでサービスを拡大。ただし、構造的に捉えることが苦手なので多部署調整、組織拡大、部下への権限委譲では失敗してしまう。

 

しかし、天才の仕事の進め方には再現性がない。⇒故にカリスマ的創業者が晩年になり、センスも才能も衰え、老害になるリスク

↓↓
結果苦しむのは従業員

凡人はついていけないが、秀才はなんとか食らいつくことができる。

 

 

秀才がサイレントキラーに変わる瞬間

 

秀才は天才の才能に嫉妬するが故に、秀才が変わる瞬間「サイレントキラー」を発揮してしまう事がある。


※サイレントキラーとは、サイエンスが持つ高い説明能力を悪用することで生まれる。制度やシステム、ルールなどを使いながら、自ら直接手をかけずに組織の創造性や共感性を殺す存在。


秀才がもたらす悪質なサイエンスはアートとクラフトを殺す。

これが民衆(凡人)の心を掴みながら、天才を合理性やデータで殺す現在の社会の仕組み。

今の世の中は正に天才(ばか)、秀才(天才)と勘違いされているって思うんだよね。

勿論、秀才は圧倒的な知識と努力でここまで辿り着いたから素晴らしい。

ただ、天才は秀才の仕組みに乗っ取られて天才は凡人により殺される。

 

ビジネスの最大の敵は民衆の飽き。


しかし、イノベーション天才と飽きが共存した組織で起きる。


天才にとって先生は非効率な存在⇒自らの創造で自分の意思のみで動く
そして、天才は飽きの中では生きられない生き物

 

だから天才の創造性をうまく働かせてあげる方向にシフトしてあげる秀才が多くなれば最高なんだよね。

 

あとは凡人の中にも共感の神と言う者がいるらしく、そいつが天才のエンジェルになる事が可能。
共感の神は天才をサポートできる人間関係の天才なんだと。


天才は共感の神により支えられ、創作活動ができる。

 


天才は変数が多いほど好奇心を刺激される。らしい

 

 

天才的アイデアを社会的な基準やロジックで良いか悪いかを判断するのが秀才、凡人は周りからどう見られるかと感情で判断する。

 

 

自分は何に当てはまる?

 

一概に凡人、秀才、天才と割り切って分けれるものではない。


たとえば、創造性:再現性:共感性=5:1:4=病める天才のように多くの人間は比率になってくる。

 

多くの人は、無い物ねだりばかりで自分が持っている才能を飼い殺し人生を終える。

人生は配られたカードで戦うしかない。
その為に重要なのは、「自分に配られたカードの使い方を知ること」

 

自分の才能を最も表現しやすい武器を持つ事が重要。

 

【職業】

 
創造性 (天才得意分野)
アート、起業、エンジニアリング、文学、音楽、エンターテイメント


再現性(秀才得意分野)
サイエンス、組織、ルール、マネジメント、数字、編集、書面、法律


共感性(凡人得意分野)
言葉、マーケティングSNS、写真、対話、地域

 

【話し方の特徴】

凡人:主語を人メインで語る人
秀才:組織やルールなどの善悪で語る人
天才:世界や真理など超越したなにかで語る人

 

【社会的に求められる事】

資本主義の世界 : 再現性▶︎共感性
家族の世界 : 共感性▶︎再現性

 

天才は生涯働き続け、凡人は家庭を持つことが良いのかな。

 

 

 

 

それぞれに罪はある

 

ここまで読んで結果、それぞれに罪はある。


天才の罪→秀才と凡人を巻き込み切るまでの実行力がなく、自ら物理的に死を選んでしまう事が罪


秀才の罪→頭ではこいつには叶わない、生かしておいた方が社会の為と思いながらも自らの利益の為に天才を攻撃してしまう


凡人の罪→共感の神を増やせば天才を生かせる確率が高まるが、天才を見分けられない時点で凡人には罪はない。


つまり凡人の罪は社会全体の罪。


しかし、凡人より厄介なのは秀才の罪。


何故なら、自覚ある行動で社会の中ですでに力を持っているから。
この層は、自らの利益を考える能力と実行力が高いゆえに容易に自らの行動を変えない為、天才を活かしにくい。


天才、凡人は無意識な状況なので、秀才がいる限り自然発生的に社会構造は変えにくい。

 

まとめ

 

ここからは持論なのですが、

人間に向くベクトルの意思が悪い方向に向かない人が多くなれば良いよねーって話。

でもそれって、環境とかで決まってしまうから何ともです。

 

よく最近、「バカとは付き合うな」とか「天才とバカは紙一重」って堀江さんとかも本を出したり発言をしているけど、今回の凡人と天才理論とも似ている気がしました

 

そして小利口=秀才が社会に陰謀を抱いた時が自らの意思で動いているから一番恐ろしいし、可哀そう。

 

こんなことを本気で考えながら、「この人は天才だ、秀才だ、凡人だ、エリートスーパーマンだ、病める天才だとか、こいつサイレントキラー発揮しているなとか考えながら社会生活を送るのも案外楽しいのかも」って思ってしまう私は人の事を考えすぎてしまう為、「共感の神」の部類なのかもしれない。

 

でも埋もれる天才は救いたいって熱い思いはある。

社会がより良くなるならね。

 

 

以上。

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