『キングダム』で学ぶ乱世のリーダーシップから読み解くビジネス思考
皆さんキングダム観ましたか?
あんな面白いストーリーなのに、ビジネスにも通ずる所が沢山ありました。
そんな本を紹介します。
|
下記ネタバレ注意↓↓================================
キングダムのリーダーシップ論
キングダムの主人公、信は戦争孤児であり、下僕扱いされる最下層から這い上がる。
現代社会でも、出自や学歴による差や、親のいない孤児や遺児、いても1人親だったり育児放棄といったこともあります。
親の経済力が子供の学歴に影響するといったこともあるし、全てが恵まれた環境に生きているわけではない。
言えるのは自分の努力次第で、信のように誰でもなれる時代だという事。
だから、「俺なんか、リーダーになれない」と、諦めてはいけない。
誰でもその気になればリーダーシップを発揮できる。
⬇︎
自分がやるしかない、守るべき社員がいるという使命感、責任感から、誰でもその気になれば覚悟を決めてリーダーになれる。という
生まれ育った境遇や与えられた環境がどうとか関係ない。
恵まれていれば活かせばいいし、逆境に置かれていれば、そこで鍛えられてマイナスをプラスに転じることが出来れば良い。
まあ時代背景にかかっているといってもいいけど。
例えば、リーダーと言っても
小さな組織のリーダー、会社の社長、地域コミュニティリーダー、家族を守るリーダー、友人との旅行リーダーなどリーダーなど沢山あります。
身分の差を乗り越えて学歴の壁を乗り越えて習慣や常識の枠を飛び越えて飛躍するには、その時代が乱世であった方がむしろ望ましい。
既成の秩序や枠組みがビシッと固定され、ルール通り、決められたレールを進むだけの乱世ではなかなかチャンスは回ってこない。
現代が正に乱世
現代がまさにその乱世。
戦国時代までとは言わないが、既成の秩序や構図が崩壊し、新しい形を模索してる状態。
だが、乱世だからこそ出番があるし、チャンスを生かせる。あとは自分次第。
リーダーの条件は人を巻き込み同志ができるかどうか。
➡︎この力をエンロール力と呼ぶ。
協力者のいないリーダーというのは、あたかも貨車や客車をひかない機関車。
それ自体は凄いかもしれないが、単独で走るだけではただの一匹狼であり、持てる力を発揮しづらい。
信をエンロールした漂と利害を示した政
信をエンロールした漂
信と共に孤児として暮らす漂が、武功を挙げることで下僕の生活から抜け出す道を示して信をその気にさせるところからキングダムが始まる。そして、秦王・政の身代わりとなって刺客に命を奪われるまさにその時、信と漂が一心同体となる。漂に天下の大将軍へとエンロールされた信が漂を伴って天下のリーダーとなる。これほど強い結びつきのリーダーとフォロワーはいない。まさに利害を超えた関係。
利害を示した政
もちろん、利害や損得に訴えて人を巻き込むことも必要。漂の死を嘆き、漂を身代わりにした政に対して怒りをぶつける信に、謝るわけでもなく、頼み込むわけでもなく、媚びへつらう訳でもなく政は二つの岐路を示してエンロールした。
同志としたい人間が何を望んでいるのか、何を目指してるのかを掴み、実現に近づく方法を示すことにより、それまで敵意すら示していた信を協力者にすることに成功。
さらに政は、下僕の身分のままでは戦場に出られない信に土地、家、財を与えることを約束。
徴兵制度や身分による制約について何も知らない信に対しては、分かりやすい報酬の提示が必要だったのでしょう。
利害や損得だけでついてくる人間は、他からもっと条件の良い誘いがあるとそちらに流れてしまう懸念があるが、だからといって赤の他人が何の得もないのにリーダーに協力してくることはない。
最初は損得勘定からリーダーに従いながらも、
徐々に損得を超えた信頼関係を構築していく。
キングダムはビジネスでも通用する
ビジネスも同様で、
そもそも給料がないのに一緒に働いてくれる人はいない。
しかし、一緒に仕事をしているうちに、ただ給料の為に働くではなくなる。
逆にそうならただ報酬をもらうため、生活の為に言われた事だけやります。という追従者に過ぎず、いざという時に役に立たない人間になる。
損得勘定のない「素直さ」が有効
人は損得勘定で動くと同時に損得抜きだからこそ力を貸す、手を貸す、協力する存在でもある。
困っている時、弱っている時、素直にそれを認め、率直に状況を伝え、真摯に協力にお願いする➡︎その姿勢が人を動かした例です。
山の民の王・楊端和に助力を求めた信は、損得など考えることなく、率直に思いを伝えた。
理屈も抜き。相手が誰とか、立場がどうとか関係なし。
この時、政や信を助けた楊端和に得はない。
リーダーは弱みをさらけ出そう
自分の弱みをさらけら出し、素直に協力を頼めることもリーダーにとっては大切。
日頃の信頼関係がいざという時に効いてくる。
率直で素直で真摯なお願いが人を動かす訳で、その時に問われるのがその人への信頼。
この人なら、裏表がないな、誠実な人だな、この人の頼みなら聞いてあげたい。と思えるかどうか。
キングダムでは、リーダーだけが評価され、褒賞を手にするのではなく共に戦い得たものは山分け。
組織には派手な活躍ができる部署もあれば、地味で目立たない人も出てくる。
そうした、現場の気持ちも汲んでこそ、リーダーの活躍を支えようという意識も生まれる。
部下の気持ちを汲み取ろう
下の人間の気持ちも理解できるのが、最下層から這い上がる信の強み。
人を巻き込むためには、まずはリーダー自身が本気であり、熱くなっていることを示す必要がある。
本気であることを示す熱量は、言葉と態度で伝えなければならない。
ビジネスにおいても、リーダーが質への執着を見せてこそ、その組織が生み出す商品やサービスの品質が向上する。
リーダーが細かい傷や小さなミスを見逃さないからこそ、全員が質に対する意識を高めていく。
もし、リーダーが
「いいよ、いいよ、何でもOK」と小さいことを気にせずニコニコしているだけだと、
その場では「うちのリーダーは大らかでいい人だ」となるかもしれないが、質の向上には結びつかない。
これは合従軍を組織して秦を追い詰める李牧が小心者であるはずもなく、函谷関への総攻撃を仕掛ける際には、十五日目というタイミングを「秦軍の弱体化」「延戦のリスク」を秤にかけて意思決定したのにも言える。
そう考えるとやはり細かいところまで考えて、意思決定をしている。
また、逆に細かい上司や先輩に近づき、彼らからの指導を自分の弱みを消すために利用するのも手。
敢えて口うるさい人を身近に置く。これはキングダムでいう信にとっての羌瘣かなー
もちろん、軍師やコンサルタントなど自分の弱みをうまく補ってくれる河了貂のような存在も大事なのですが。
会社員でキングダム好きな人は、細かいところまで解説されていて非常に面白いです。
ビジネスの参考にもなるので是非!
以上。